午前中にりねさんが動物病院へ連れて行き、いったん帰宅。処置が終わってから迎えに行った。
乳歯の犬歯が四本残っていたので、それを抜く処置と、ついでに歯石の除去。人間なら局部麻酔で済むが、犬だと抜歯でも全身麻酔である。
たまたま帰宅時に玄関前でりねさんと一緒になったが、家に入ってキャリーバッグを出るなり走り回っていた。前回の手術の時よりずっと元気そうだった。(さすがに疲れたのか、その後はさっさと寝てしまったが)
で、会社の方は今日は創業記念日。午前中は通常業務で、午後は記念式典と記念行事。
記念行事はグループに分かれて毎年いろいろなことをやっているのだが、今年は『盲導犬セミナー』があったのでそれに参加してみることにした。
午後三時前に、京都御所近くの研修センターへ移動。参加者は四十名。『関西盲導犬協会』の講師が二人、それに講師犬のラフィーが来ていた。セミナーの内容は、街で盲導犬に出会ったときの心構え・盲導犬の育成方法・視覚障害のシミュレーションなどだった。
実はラフィーは盲導犬ではなく、訓練の過程で適性がないとして候補から外された犬である。今はこうして講師犬として活躍しているそうだ。
盲導犬の適性というのはけっこう難しく、訓練に入っても無事盲導犬になれるのは三割くらい、という話である。適性でもっとも大事なのは、「じっと待つことが苦にならない」犬。実際に街を歩いたりして盲導犬の仕事をするのは、一日のうちの数時間に過ぎない。その他の大部分の時間は、自宅なり仕事場なりで「じっと待つ」ことになる。これが苦手な犬だとじっと待つことがストレスになってしまうので盲導犬としては不適、ということである。ラフィーは「じっと待つ」ことについては合格だったが、少し気の弱いところがあり、大きな音などに怯えてしまう、ということで最終的に候補から外されたらしい。
セミナーの後は期せずしてラフィーの撮影会になった。携帯電話のカメラに囲まれてもじっとポーズをとり続けるのはさすが。